2008年2月17日 晴れ
                                                              3時間2分44秒

篠山ABCマラソン 完走記

 去年は練習不足と雨で最悪のタイムであったこの大会は、今年はなんとしても満足の行くレースをしたいと思いを入れて臨みました。

 自分のいう満足のいくレースとは、現在の実力を100%レースに出し切ることです。ですから、タイムを狙うというより、目標にしたタイムで走るということを目標にしています。

 レースの3週間前は、その目標は3時間10分でした。2週間前で3時間5分位はいけそうな感じがしてきて、1週間前ではもうちょっと欲をだしてもいいと思い、今回の目標タイムは3時間2分11秒としました。

 そのペース配分は、スタートから10kmまでは下り坂。ここでタイムは少しはよくなるけど良くしすぎちゃ後でバテる。っつーのでここはkm4分15秒で固く走る。あとはゴールまで4分20秒で走ったら、ゴールタイムがこんなものっということです。

 

 さて、大会当日、4時30分に起きると、簡単に朝ご飯を食べます。サラダと納豆とご飯、それから切り餅を3つ。マラソンの朝はなぜか餅が似合います。最後までモチますように・・・てね。

 ワセリンを要所(足の裏、叉、脇の下、心拍計バンド下)に塗って用意したレース着に着替えます。東京マラソンのスタート会場は、東京都庁。満足できるウォーミングアップなど望めないし、あっても汗をかくほど温かくはないので、もう直接レース着なのです。

 レース着は、アンダーシャツと今回の大会Tシャツ、アームウォーマー(嫁さんからもらったストッキング)、ランパン、今回買った少し厚手の5本指ソックスです。ちゅーことで寒さ対策はバッチリ。その上に帰りに着て帰る普通着を重ね着して、5時50分にいざ、出発。

 都庁には7時に到着しました。まだ混雑していないトイレに直行すると今回もちゃんと出てくれました。近年はこのスムーズなトイレに感謝です。

 去年は雨を凌ぐため、橋の下などに固まっていたので、都庁廻りがどうなっているのかもワカリマセンでした。今回は、普段着を脱いで、ウインドブレーカーを着込んで、新宿公園へウォーミングアップに行きました。この公園の前にはミールコーナーがあり、スープ、バナナ、パンなどが無料で配られています。

 この会場に来る前にショッキングなことがありました。いままで、篠山マラソンでは個人用にスペシャルドリンクを5km毎に置けたのでその中にカーボショッツなどの栄養補給剤を入れて、栄養補給していたのです。さて、東京マラソンではそれがないため、今回はウエストポーチにカーボショッツとアミノバイタルを入れて持ってきたのです。そのウエストポーチが、ない!落とした!!

 えー?あ、っそうかあの電車に座ったときに外してそのままだったんだ。ガーン。ちゅーことで、余計になるべく栄養補給しておくべしと、公園でアンパンとバナナを食べました。そのあと、公園でウォーミングアップをしたのですが、ぜんぜん体が温かくなりません。そfれどころか、走れば走るほど、足先が冷たくなっていくようです。最後に、100mダッシュを5本やって、心拍数が150bpmになったところでウォーミングアップを終えました。

 でも、招待選手達はどこでウォーミングアップをやってんだろうね。新宿公園は、道幅が1.5mくらいの狭い道がのらりくらりといく筋かあるだけで途中に階段もあるし、とうてい、はい、ここでウォーミングアップをやってくださいって、薦められるところじゃ有りません。

 さて、荷物のところに戻ると、最後の栄養補給のTOPテンを一本のみ干して、クエン酸水を飲んで、アミノ酸補給剤も口に入れて、事前の栄養補給はこれで完了。ちょっと心配だけどこれ以上食べてもインシュリンが出て、逆に血糖値を下げてしまうので食べすぎは禁物。

 今回、走る前に食べたものは以下の通り。
 5時:発芽米お茶碗一杯、切り餅3つ、スライスサラダお碗2杯、パン一枚、お味噌汁、コーヒー、納豆1パック、クエン酸水、
     アリナミンE3錠、コエンザイムQ10・2錠
 7時:ドリンク剤、クエン酸水
 7時30分:バナナ一本、アンパン一個
 8時:TOPテン一本、アミノ酸4000mg分、クエン酸水、コエンザイムQ10・2錠

 荷物をゴール行きのトラックに預けたら最後にもう一回トイレに行っておきます。時刻は8時。もうこの時間だとトイレの前には長蛇の列。でもまだ整列終了まで45分もあるので余裕で待ちます。

 トイレの後、スタート地点に向うと整列の横で、グルグルと小さい半径ながら走れるコースがあり、みんな結構走っています。自分もそこで10分ほど走って再度体を温めようとしました。このときに結構体が軽いなって感じたんですよね。

 自分の整列ブロックはBです。申告タイム順にブロックが決められていて、Bは一般の部の最先端ブロック。この前のAブロックは陸連の部なんですよね。でも自分と同じタイム申告をしたとは思えない顔ぶれがちらほら見かけます。まあ自己申告ですからね。なるべく前でスタートしたいって人も多いんですね。

 スタートまで30分間はずーっと並んでました。その間、足踏みなどしていましたが、不思議と長いと感じませんでした。緊張してたんでしょうか。スタート一分前ってとこでかぶっていた防寒用ビニールを脱ぎました。頭の上には脱いだビニール袋が歩道へ飛ばされてます。

 スタート!っといっても初めはノロノロ歩いて前に進みます。1分30秒ほどしてようやくスタート地点にきました。それでもまだ走り出せません。ようやく走り出せるとどんどん前を抜いていきました。驚くほど体が軽く、脚が上にピョンピョン上がるんです。すごい!こんな感覚いままでなかった。でも油断は禁物だ。

 初めの1kmは4分55秒かかりました。次の1kmは4分35秒とこの辺までは、掻き分けて走るとか前に人壁が出来て走りにくい状況が続きました。今年の陸連メンバーは遅い人が多い・・・^^;

 結局、初めの5kmのラップは21分52秒です。目標の21分15秒からは37秒も遅いタイム。まあ、体が温まっていない最初は遅く入った方がいいんだよって自分で慰めて慌てないようにしました。たった30秒さ、ってね。

 そんな自重する自分を見透かしてか、後ろから大勢のランナーが自分を抜いていきます。20kmまではずーっと抜かれました。流れに乗れない自分がいます。従って、誰かと一緒に走るってことが出来ないですね。ちょうどいいペースの人が見つけられません。

 10kmでのラップは、5kmが20分48秒。一挙に、前半の遅れを挽回してしまいました。廻りが速いのでつられたのと下り坂だったのが、速くなった原因でしょう。でも、これ以上、このペースで走ると後からのダメージが来て危ないっと思ったのと、予定では10kmからkm5秒遅く走るように計画していたので、ペースを落としました。心拍数は149bpm。こんな心拍数でも4分20秒で走れるのか?っと楽な気持ちになりました。サブスリーの時はもっと高い心拍数で走っていましたから。
 
 15kmでのラップは、この5kmが21分19秒。今回は、自重していたのか結構、15kmまでは楽に走れました。15kmから品川で折り返すと北に向って走るのですが、楽だった理由がわかりました。15kmからは結構強い向かい風です。今までは追い風が背中を押していたので楽だったんです。こんなことを見過ごすなんて浮かれてたのか?急遽前に10m前に走っていたランナーに追いついて、背中にピッタリ張り付きました。風除けにするためです。それでも1kmもすると離されてしまいました。無理してペースを上げるより風をうけることを選んだんですね。たったちょっとのスピード差でもきつさを感じるのは、練習不足の現われでしょう。

 20kmでのラップは、この5kmが21分31秒。意外とまだkm4分20秒より速いペースで走っていたんですね。向かい風に入って急に苦しい展開になったにも関わらず。あのとき前に着いていかなくて良かったんでしょう。22km地点で初めての給食。これまでは5km毎にアミノバイタルを飲んでいきました。初めての給食はバナナです。一本丸ごとガシっと掴むと少ずつ頭からかじりながら走りました。このあたりでTOPランナーが対抗車線を走っていきます。すると後ろからデッカイ声で○○さーん、ガンバッテー!っと声援しながら走っている女の子がいます。オイオイ人のこと声援してる場合かよ、自分を声援しなさいって。女の子にしては、いいペースですよ。中間地点の自分のタイムは、1時間30分16秒でしたから。その声援ギャルはでっかい声を出しながら自分を抜いていってはるか遠くへいってしまいました。

 25kmでのラップは、この5kmが21分36秒。ちょうどこれが目標タイムだったんですね。でも少しずつ、この辺から、走る速度が遅くなっていた事が現すように、衰退の傾向になってきたんですね。早く、雷門に着かないかっとばっかり考えていましたよ。雷門までいけば、向かい風が追い風なるんだっと思ってましたから。この辺では赤い風船をつけて走っているお医者さんが目立ちました。結構、お医者さんも速いんだ。ついていけない。でもだんだんといままで抜かれてた人を今度は抜き返すようになりました。周りの人が疲れてきたんですね。15km地点で付きたくても付けなかった人が、自分の視界から捕らえられるようになって、抜いてしまうことができると元気が出るもんです。28kmあたりで雷門を通り過ぎました。でも、意外と追い風ではなく、風は向かい風になったり追い風になったりで、風向が安定していません。

 30kmでのラップは、この5kmが21分56秒。とうとう、目標の40秒より遅くなってしまいました。平均すると4分23秒です。自分のこのタイムは実はストップウォッチで確認できませんでした。文字盤が小さくて見えないんです。ですから速くなっているのか遅くなっているのか?どれだけ遅くなったのか?っと確認できなくて走っていました。これは、自分にとっては、マイナスですね。見やすいストップウォッチを持って走る必要性を感じました。
 脚が、体全体が疲労を感じ始めました。勝負は35km過ぎから、って自分に言い聞かせながら走りましたが、辛くなってきたのは事実です。この辺では向かい風が続いたので風除けになる人を探し、一緒に走りました。4人で走ると縦に一列に走ります。32km地点で、バナナを食べ、すかさずアンパンを両手に半分ずつ掴んで走りました。そのアンパンを少しずつかじりながら4人集団の後ろにぴったりとついて走りました。この辺は、一緒に集団で走れたので余裕でアンパンを食べて、結構楽な感じでした。でもそんな集団走りも2km位続くと先頭が遅くなり、これ以上付き合ったらタイムが悪くなると判断し、向かい風の中、集団から抜け出しました。

 35kmでのラップは、この5kmが22分06秒です。銀座4丁目の角を曲がって築地のあたりが35km地点。ようやく、ここまで来たなってこととこれからの修羅場を覚悟してこれからがマラソンだっと気を引き締めます。これからアップダウンを3回繰り返すのと、いままでの賑やかな沿道の応援がなくなって寂しい孤独な戦いが続くんです。それが証拠にこのあたりから歩いている選手が多く見られるようになりました。もうこの辺では自分は抜かれません。一人だけ、白髪のおじさんが自分の前を走ります。そのおじさんにぴったりついて走りました。結構、自分より明らかに年上の人ががんばってるんよね。38km地点の給食ポイントでは片手一杯に干した梅干を掴み取りました。それからは、ずーっとゴールまでこの干し梅干を一個ずつ口に入れていきました。でもこれは助かりました。最後までエネルギー切れにならないで済んだのは、この干し梅干が一番効いたと思っています。
 
 40kmでのラップは、この5kmが22分09秒です。当たり前なんでしょうがこの区間が一番遅くなりました。km4分26秒です。25kmから40kmまでに71秒も目標より遅くなっちゃったんですね。目標より速くするのは大ですが遅くなるのはあっという間です。やっぱり、ある程度、目標タイムに近い走りをするのだったら、後半のバテは起しちゃいけませんね。

 まだ左手には残っている干し梅干を食べ続け、最後の2.195kmです。この梅干パワーで最後のスパートです。もうここからはバテル事もないだろうと速度を上げました。最後の1kmで13km地点で抜かれたウルトラマンみたいなボディースーツを来た外人さんを抜き返しました。最後の0.195kmは、隣に走っていた女の子と競争になり、ダッシュしたら43秒で走れました。そんな外人さん、女の子効果もあって、この2.195kmは9分23秒といままでのマラソンの中では最高記録で閉められました。 

0〜5km:21’52” 
5〜10km:20’48”
10〜15km:21’19”
15〜20km:21’31”
20〜25km:21’36”
25〜30km:21’56”
30〜31km:4’20”
31〜32km:4’23”
32〜33km:4’28”
33〜34km:4’29”
34〜35km:4’26”
35〜36km:4’34”
36〜37km:4’22”
37〜38km:4’26”
38〜39km:4’26”
39〜40km:4’21”
40〜41km:4’24”
41〜42km:4’20”
42〜GOAL:  43”

 ネット    3時間2分44秒
 公式タイム 3時間4分00秒

 レースが終わってもまだ走りつづける元気はありました。ゴール後、合羽をもらって、チップを外して、給食をもらって、写真をとってとう間も走って行きました。着替えてるところで新潟のコシヒカリおにぎりとお米パンをもらって、その後はスポンサー会場へ。アミノバイタルブースで抽選をしているのでくじをひくと空クジ。ははは。

 それから1時30分にお台場前にあるホテルから品川まで行くシャトルバスに乗るべく、荷物をぶら下げて走りました。ヨチヨチ走りですがいいダウンになると思って約2km走りました。ホテルに到着すると1時30分のバスは東京マラソンのため出ないそうです。ガーンあと一時間も待てないよ。ちゅーことで、ゆりかもめでおとなしく帰りました。

 マンションにつくとシャワーを浴びて、会社の友達のところへ行って二人で飲みました。テレビではまだ走っている人がいます。今回の東京マラソンは多くの芸能人が走ったみたいでそういう話題作りをTV局から仕掛けてたんで余計盛り上がったんでしょう。そんなことはぜんぜん知りませんでした。

 不安と自信が矛盾しながらスタートしたこの大会でした。自信が得られたこの大会でしたが走る前にこの自信がなかった分だけ最後まで無理しなくて良かったのかもしれません。今度は自信をもってスタートできるよう準備を万全にしたいです。

 反省点
 全体的には、満足行くレースでしたが、反省する点もあります。

 1.6月から11月まで膝を痛め、走りこみ不足。
  去年、6月にサロマではじめて100kmを走り、その後、左ひざの痛みが消えず、11月まで、月間200kmから300kmでしかもゆ っくりしか走ることしか出来なかった。そのため、スピード、長距離への不安が消えず12月下旬からようやくフルマラソンへの練習 
 ができるようになった。この膝の故障は単に練習不足を招いたばかりでなく、体脂肪が増加し、走れる体を奪ったことも大きい。

  原因は、日頃の練習に使うジョギングシューズをアウトソールの薄いもので行ったので膝への負担がかかった。
       去年度からこの薄いジョギングシューズにしていたため、去年度、今年度と2年間、膝の痛みが絶えなかった。
  対策は、アウトソールの厚いjシューズを普段から使う。
       一挙に走行距離を増やさない。
       疲労を感じたら無理に練習をしない。
       柔軟体操をしっかり走る前後で行う。
       少し痛みを感じたらアイシング、サポーターを有効活用する。
 
       と、いったところでしょう。

 2.レース中盤から終盤のペースの遅れ
   32kmから39kmまで速度が目標より極端に落ちてしまった。この7kmで51秒も予定より遅れた。39kmより速度を上げられた  結果からすると、ここで51秒を無駄にしてしまったのは失敗。

  原因は、集中力が途絶えたことが大きいでしょう。あとは、ストップォッチで自分のペースを確認できなかったことでしょう。でも心       拍数を見ていれば速度が落ちたことも判っているので、これは原因の一つでしかありません。
  対策は、目標意識をもっと高く持つことです。もう少し、目標を高く持ったほうが良かったでしょう。前日のメールで5分を切ることっ      と書いたのですが、これが気の緩みに繋がったのかもしれません。5分は切るだろうっと32km過ぎ辺りで感じてましたか
      ら。