あなたもできるサブ3方程式
10kmのレースは40分も切れず、それ以上長いレースはハーフマラソンにも出たことがない自分でしたが、フルマラソンに向けて練習を04年の8月から始めました。それと同時にどうせ走るなら、いつかは夢のサブ3と書き込んで、その練習過程を知ってもらおうと、このHPを立ち上げました。それから約6ヶ月でフルマラソンに初出場し、サブ3を達成してしまいました。
この6ヶ月間の軌跡を追いつつ、サブ3を達成するための練習方法からグッズ、当日の走り方などのノウハウをご紹介します。
構成(キーワード)
練習 脚を作る、徐々に速さに慣れる(コントロールラン、インターバルトレーニング、レペテ ィション、持続走、レースペース)、心拍計トレーニング、フォーム作り、補強、故障対策
グッズ オリジナルインナーソールの薦め、シューズ、天候に合わせたウエア、ホッカイロ
栄養 ダイエット(高たんぱく低脂肪食品、無駄のない身体を作る)、カーボローディング、ウ ォーターローディング、カフェインロ−ディング、エネルギー補給ドリンク(TOPTEN、カー ボショッツ、グリコーゲンリキッド)、クエン酸、大豆ペプチド、食べる酸素
気持ち 決断と公言、目標達成意欲、沿道の応援、別大会で他人を応援、一緒に走る
当日の準備 コンディション作り、交感神経、トイレ、朝食メニュー、準備リスト
レースの組み立て 起伏を考えた目標タイムLAP、イーブンペース
情報の活用 初心者なら情報をとれ、インターネット、日記の活用
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練習
脚を作る
まずは長距離を走れる脚を作ります。自分も04年の8月に練習で27kmをゆっくりと走ってみたら最後の3kmは脚が上がらずkm7分のノロノロでも心拍数が155bpm(自分のAT)を超えてしまいました。自分はハーフマラソンなどの長距離レースには出ていなかったので、距離にはかなり不安を抱えていました。10kmレースのスピードとほぼ同じで42kmも走れるなんて到底ムリだろうと思っていました。
目安としては、速度はkm6分〜7分、遅くてもよいので30kmか3時間を走りきれる脚を作ります。初めは1時間、それから1.5時間、2時間と無理のないペースで距離を伸ばしたほうがよいでしょう。
ここで注意!脚を作る、てことは脚が出来ていない!ということなので、脚だけでなく、腰や肩などの身体全体がまだ長距離向きの筋肉となっていない状態なのです。よって、2週間〜3週間を1クールと考えて距離、時間を1.3倍以内で距離や時間を伸ばします。時間を意識して伸ばしたほうがゆっくり走る事による故障防止には良いでしょう。ここでは、身体にあまり負担がかからないように強度UPを図ることが望まれます。この強度UPの程度は身体的な若さや素質、今までの練習内容と栄養補給などにも左右されるので、一概には言えません。ここで重要なことは故障しない!ということです。
例として自分の距離を踏んでいる時期の練習メニューを下記に書きましたが、上記のように計画的に距離を伸ばしていなく、悪い見本です。おかげでかかとと膝の炎症が9月〜10月に発生してしまいました。
自分の8〜10月練習メニュー(8月までは月間約250km、ほぼ毎日10kmJogのみ)
8月第1週 jog60分×5日、LSD150分×1日(残り30分で脚が棒になる)
第2週 LSD100分×1日、コントロールラン10km、LSD100分×2日
第3週 jog60分×2日、コントロールラン15km、レースペース走1500m×4
第4週 LSD120分×1日、jog60分×1日、10kmレース40’41”
9月第1週 jog90分×2日、jog60分、jog100分×1日
第2週 jog60分×1日、持続走150分×1日、jog120分×1日
第3週 jog60分×4日、LSD160分×1日(残り15分で脚が棒になる)
第4週 jog30分×1日、jog90分×1日、5000mレペティション+1000mTT×1日
第5週 jog30分×1日、jog60分×2日、jog90分×1日、LSD120分×1日
(右足かかとが痛くなる!)
10月第1週 jog60分×2日、LSD105分×1日、LSD170分×1日
第2週 jog60分×1日、コントロールラン10km、LSD160分×1日、1600m、1200m×3、 2000m、レペティション23”/100m
第3週 jog90分×1日、コントロールラン10km、jog60分×1日
第4週 jog60分×3日、LSD180分×1日、LSD90分×1日
約3ヶ月かけて3時間走が無理なくできるようになりました。今思うと、この脚を作ることが、第一関門だったなと思います。また、8〜9月にJogで使用していたシューズはクッション性に乏しい安物靴でかかとが痛くなりました。LSDトレーニングに向けたクッション性のあるシューズを購入することも重要です。
徐々に速さに慣れる
サブ3のペースはkm4’15”以上の速さです。このスピードでフルの距離を走る必要があり、ただ長い距離を走っているだけでは通用しません。(通用してしまう人もいますがここでは一般向けストーリーで展開させて戴きます。)
自分の場合、前半の3ヶ月は、時々コントロールランも取り入れ、LSD中心。後半の3ヶ月でインターバル〜レースペーストレーニングを行いました。
コントロールラン
1km毎に走るペースを変化させてjogに比較して、走る速度を上げるトレーニング。1km毎に走る速度が変わるので飽きがこないし、1kmならなんとか早すぎるペースでも押し切れる。これを2クールから5クールくらい繰り返して、速く走る身体をつくります。
理想的には(4’30”+4’15”+4’00”)を4〜5クール位できるようになるまでに鍛え上げたらサブ3が狙えるでしょう。自分は、6’30”+6’00”+5’30”+5’00”+4’30”を1クールとしたコントロールランから始めました。
10月〜11月の2ヶ月間はこのコントロールランを意識的に取り入れました。
インターバルトレーニング
400mから2000mをレースペースより5〜10%速いペースで走ります。これで、速いペースで走ることに身体をなれさせるのです。
自分のメニュー 400m(19”/100m)×3回
600m(20”/100m)×5回
1000m(23”/100m)×7回
1200m(23”/100m)×5回
12月〜1月まで、上記のメニューを上から順に、一週間に一回行いました。
これからは試合前の1ヶ月間で仕上げとして実施した練習です。
レペティション
レースペースより5〜10%速いペースで比較的長い距離を走ります。これが一番つらい練習でしたが、逆にこれが出来たので自信に繋がりました。
自分のメニュー 10km40分+15分レスト+10km40分
持続走
レースペースの85〜90%のスピードで30kmを走ります。30km程度の距離をレースペースに近い速度で走ることで距離への不安をなくします。最後の5kmでペースを上げられるかがポイントです。できればここで4’05”〜4’10”のスピードまで上げられるとベターです。
自分のメニュー 400mトラックで75周 22’16” 22’07” 22’26” 22’11” 22’08” 22’19”
大津まで35km持続走 平均km4’23” 最後5km 4’10”近く
レースペーストレーニング
10km〜20kmの距離をレースペースで走りきる練習です。レースペースを身体に憶えこませることとレースペースでのフォームをチェックします。
自分のメニュー 12km(km4’05”) 8.2km(km4’10”)
心拍計トレーニング
自分のフルマラソンへの挑戦意欲が出たのはこのトレーニング方法を大阪教育大学の市民講座「楽しいジョギング教室」で学んだおかげです。
心拍計は胸にバンドを付けて腕時計の表示に心拍数が表示されるので、走っている状態で自分の心拍数がわかります。この数字をもとに運動強度を調整して、無理なく長い距離を走ることも、ちょっと無理して心肺機能を鍛えることも可能なわけです。
また、現在の自分の体力でフルマラソンを走るためにはどの心拍数で走れば良いかもこの心拍計を使ったコンコーニテストを行えば可能です。
この心拍計を使ったトレーニング方法は「心拍計トレーニングでめざす」を読んでいただければ詳しいことがわかります。
自分の場合、jogでは、脂肪燃焼を目的に心拍数を130以下に抑えて走りました。レース前の調整ランでも脚を休ませ、体重が増えないようにこの低心拍ランを行いました。また、コントロールランは、スピードと心拍数の関係を測っておき、目標スピードとなるよう心拍数を見ながら走りました。あと、レースのときも初めに突っ込みすぎないよう目標心拍数を決めて走るなどにも利用しました。
フォーム作り
この必要性は、理屈では絶対ありなんですが、結構自分のフォームを変えることは難しいのです。その理由は、
・自分で走っているフォームを見れない。
・何十年とその走り方をしてきた。癖、筋肉がそのフォームに馴染んでいる。
・フォームを変えると(意識すると)走りがギクシャクして反って遅くなる、辛くなる。
などなどです。
よって、指導者によっては、フォームは気にしなくていい、という人もいる位です。それでも、基礎は基礎として理想的なフォームはどうなのか?と理解しておくことが大事です。自分はeAthletesのビギナーズクリニックを11月に受講し、フォームの基礎を学びました。
その後、jog中に必ず意識して走ったことが下記の5項目です。
1)腕は90度に曲げて握った手は腰骨よりしっかり後に引く。
2)脚はふくろはぎで走るのではなく、ももを上げて太ももで走ること。
3)下っ腹(腸腰筋)に力が入るように走る。(腰骨を前にする。)
4)腰が下がらないように走る。(着地のときに膝をあまり曲げず、地面を捉えた反動で前に進む。)
5)重心をぶらさない。がに股にならない。どっちかというと内股気味。脚を交差させるくらいの気持ち。
その後、走っているうちに1)の大事なポイントは後に腕を引くことと肩甲骨を動かすことであり、それを行えば、握りこぶしは腰骨を通過しなくてもいいということに気がつき自分なりのフォームを作ることができました。今思うと、この自分なりのフォームを基礎が判って作ることが大事だと思います。
また、自分のフォームの欠点を見つけることも重要です。これを見つけるためには、ビデオカメラで自分のフォームを撮ってコマ送りで見ることです。自分はこの方法を大阪教育大学で学び、欠点も指摘してもらいました。自分のフォームの写真を見ると右に重心が傾いたフォームになっていました。これが右足に負荷をかけ、右足が故障を起こす原因にもなっていたように思えます。この自分の欠点を直すことは意識して走るだけでは直りません。自分の場合、身体の重心がぶれることは芯を支える筋肉ができていないので腹筋と背筋を9月から毎日するように心がけました。
ゆっくり走るLSDやJOGなどで速く走れるようになるのは、このフォームの改良が裏に隠れていると思います。長く楽に走るために自分のフォームがだんだんと矯正されるのです。そうすると速く走れるようになる。という理屈です。多分、4時間も5時間も走れる人は、それなりに無駄のないフォームになっていると思います。
補強
これは、フォーム作りの項目で書きましたが走れる身体作りを目的としています。
その他の目的としては、
・故障をしない身体作り
・速く走れる身体作り
の目的があると思います。
まず、フォーム作りに必要な補強は、腹筋と背筋です。これにつきるでしょう。腹筋はHPでも紹介している身体を捻りながらの脚を上げる腹筋が良いです。腰への負担が無く、下腹部と腸腰筋が鍛えられます。背筋はストレッチをしながら鍛える方法です。うつ伏せになって片腕、片足を交互に上げるのではなく遠くへ伸ばすようにで行います。腰への負担も軽減され”う〜腰が伸びてる”って実感できます。
その他股関節まわりのインナーマッスルとハムストリングを意識したスクワット、肩甲骨を意識した腕立て伏せなどが自分のメニューです。
故障をしない身体作りにはインナーマッスルのストレッチと鍛錬が必要です。これは、長く走り続けたいと考える人にとっては重要なことです。インナーマッスルは、外側からは見えないため、お腹が割れた腹筋とか胸が張った胸筋とか鍛えただけその成果が判りやすいアウターマッスルより鍛え甲斐がありません。また、大きな筋肉により瞬発力を発揮するアウターマッスルとは違うため、パワーUPに繋がったと実感することもないでしょう。
インナーマッスルは関節のまわりに付いている小さな筋肉で関節の動きにかかせないものです。走ってアウターマッスルばかり鍛えていると関節系統で故障を起こして走れなくなるのはこういう小さな筋肉を鍛えなかったせいかもしれません。よく聞くのは、ランナー寿命というやつですが、走ってばっかりでこういうケアをしないと本格的に走って15年でボロボロになちゃうかもしれませんよ。
そういうためにバランスボールやストレッチポールなどの器具を使ったインナーマッスルの強化方法があり、これも大阪教育大学の講座で教えていただきました。
速く走れるための補強方法については勉強中です。またいつの日かここに書き足せる日がくることを願っております。
故障対策
練習には必要ないのですが、やっぱり練習していると起こってしまう確率があるのでまとめておきますね。
自分もずーっと前、20代のとき、職場の先輩に誘われてフルマラソンに出ようと練習したときがありました。一回に20kmを走る練習をすればフルマラソンが走れる。って聞いて単純にもいきなり20km走って、膝を痛めてレースを断念した覚えがあります。
このとき自分は、フルマラソンは自分向きではない、20kmを越す距離を走ったら自分は膝を痛める。って思い込みました。今から思うと何の根拠も無く自分で単に思い込んでいただけでした。
故障の予防としては、
・身体の柔軟性を持たせる。ストレッチ、柔軟体操を行う。走る前後にも行う。寒いときやスピード練習のときにはウォーミングアップを行う。
・いきなり練習の強度を上げない。スピード×距離=強度は徐々にあげる。徐々に上げる上げ方は、強度のレベルと個人差があります。3週間は強度を固定して、自分のレベルが上がったと感じられるようになって1.3倍くらい上げていくのがひとつの目安です。
・長距離、起伏、クロスカントリーなどの悪路を走るときはそれなりの補強をして走る。タイツやサポーター、テーピング、厚底やクッション性のあるアウターソールの靴で走る。厚底でも2980や3980円の安靴はだめ。自分は去年の9月ころまでちゃんとしたメーカー品でロングジョギング用に開発されたものを使はなかったので、かかとが炎症を起こしてしまいました。
・睡眠をとる。どれだけとればいいかは判りませんが、睡眠不足で走ると危険です。自分はおととし、1,2時間しか眠らないときでも走り続け、肺に穴があいてしまいました。
・補強をする。
などが上げられます。故障してしまったら、病院か接骨院へ行って専門家の見解を聞いたほうがいいでしょう。素人判断すると走り続けていいものかどうかも判らず悪化してしまうおそれもあります。自分は今回、かかとと膝を痛めましたが医者に一度だけ行って見解を聞き、自分なりにアイシングなどや関節痛の薬などを使って走りながら治しました。
グッズ
インナーソール
自分はこのインナーソールを改善したことにより今回のサブ3が達成できたと思っています。これがなければ10分は確実に遅くなったと思います。
インナーソールとは靴の中敷のことですが、自分は神戸の六甲にあるフットクラフトさんで自分の足型にあったインナーソールを作ってもらいました。
自分は、今年の2月初旬まで市販のクッションGELが入ったインナーソールを使っていましたが、20kmも走ると血豆や靴連れ、皮がむけるなどとなって、走れなくなってしまいました。
このインナーソールは素材は市販のクッション材と変わらないのですが、立っているときの腰骨の位置や歩き方や走り方を見ながら、最適になるようにインナーソールにパーツをつけていき、3次元的にインナーソールを自分の足に合わせていってくれます。実際お店の中で、パーツを付けてはそれをシューズに入れて履いて立って、歩いて、走ってを繰り返して4〜5回繰り返し、少しづつパーツをつけて完成させます。
このときまで自分はターサジャパンを履いていたのですが、アウターソールが剥げていたこともあり、いっしょに靴を買い換えました。靴がかわるとインナーソールも作り変えなくてはいけないので、一緒に変えるのが効率的です。
このインナーソールをレースの3週間前にゲットしたことが大きな前進だったでしょう。これが無かったらサブ3は達成できなかったと断言できます。
その他、このような3次元的なインナーソールとしてはスーパーフィートがあります。
スーパーフィート
アメリカ生まれの「インソール」(靴の中敷き)です。
従来のインソールとは異なり、「足の骨格を支持して安定させ」、「足の筋肉をより効果的に機能」させるのが最大の特徴です。
その結果
・ 疲労を減らし
・ かかとへのショックを減らし
・ バランスを向上させ
・ 靴ずれや水ぶくれを減らし
・ 足のコントロールを向上させます。
こちらは、スキーヤーなどにも使われているもので、利用者が多く、知名度としてはフットクラフトと比較すると圧倒的に高いかもしれませんがランナーのためのインナーソールとして開発されたものではないので、軽さではフットクラフトの方が優れており、コストパフォーマンスとしても電車賃などを除けばフットクラフトの方がベターだと思います。
シューズ
この件については、それこそ6ヶ月、レース体験が一回しかない自分にとってはこれがいいあれがいいとは言えません。しかし、最新式の靴から自分の足型に合わった靴を選ぶ事を妥協せずに時間をかけて行うことが大事でしょう。
自分の場合、上記のフットクラフトさんで7種類の靴を履き比べ、1時間掛けて決めました。その時、お店の人にその靴の特徴を聞いた上で、自分の感触にあった靴を選びました。
一般的に言われている靴選び時の注意点は以下の通りです。
・靴はちゃんと紐を結んで履いてみる。
・かかと部が引っかかってずれない靴がよい。
・足先は1cmくらい空いているくらいがよい。
・靴を履くときはレースでつかう靴下を履いておく(薄さがちがう)
・レースを走る時間(だいたいam10時〜12時)にあわせて靴を買いに行く。
・歩いたりジャンプしてみたりして、幅方向、縦方向、かかとのずれなど違和感がないかチェックする。
自分は、日本人の典型的足型の幅広甲高なので最近各社が出しているワイド型が良かったのですが、ちょうど自分の26.5cmのワイド版がなく、レギュラー型で27cmにしました。型はターサクラッチ。05年版ということで今までのターサJAPANに比べて軽いです。ソールの硬さはあまり変わらない感じがしました。よって、このターサJAPANで走ったら脚がダメージを食らって、20km以降に脚が出なかった事がこのクラッチでも起こるのではないか?とレースを走り終える最後まで気になっていましたが、結局もっちゃいました。
やっぱり、最近のシューズはそれなりに進化していて軽さとソール中のGELが自分の脚を守ってくれたと思っています。新型のシューズで、最新の技術を活かすこともサブ3には重要な要素だと思います。
天候に合わせたウエア
マラソンに最適な温度は寒ければ寒いほどいいというわけではありません。だいたい10℃前後と言われており、大会が集中する12月〜3月まではもっと寒くなることも多いのです。
よって、寒すぎるときは、肩が出たランニングシャツなどはやめて暖かなウエアで走るほうがよいことになります。
10℃ | ランニングシャツ | ランニングパンツ | |
5℃ | Tシャツ | 半タイツ | |
0℃ | 長袖Tシャツ | ロングタイツ | 手袋、ホッカイロ、合羽(ビニル袋)、 |
大体の目安です。人によって寒さの感じ方も違うでしょう。自分の場合、温度による違いはシャツだけを変えて調整し、パンツはいつもはき慣れたランパンにします。タイツはどうもサイズが合っていないのかキツく感じられて疲労が速くくるような気がしてレースでは履きません。
大会当日、会場に行くまで、上記のラインUPは全て持って行き、どれでレースを走るか決めます。従って、荷物が多くなっちゅうんですけど、現地に行かないとコンディションなんかはわかりません。
また、マンモス大会ではスタート30分前から整列させられるので寒いときなどは、折角UPで暖めた体が冷めてしまいます。そのときの対策として、ホッカイロを下腹部に貼って、ビニール袋をかぶります。自分は寒がりな方でお腹が冷えるたちなので、腹痛対策としてもこのホッカイロが役にたちました。走り始めて3〜5km位で身体が温まってからビニール袋、ホッカイロと外していきます。
今回の篠山(気温スタート時2.5℃、最高6℃、風2〜3m)ではホカイロは手袋にも付けました。冬の寒いレースでは指先が凍ってスペシャルドリンクの蓋が開けられないという話も聞いていたので、両手に小さなホッカイロを握り締めて走りました。おかげで指先が凍るということもなく快調でした。
気持ち
実はここが一番自分の強みだったりするかもしれません。素質も経験もない自分がサブ3を達成できたのは、この気
持ちのおかげが一番だったと思います。この気持ちがあったればこそ、練習するし、研究するし、高い買い物もしたんで
すね。高いっていうてもシューズ代の15,000円ですけどね。
強い願望、予期、決断そして公言
このHPを作ったときに、フルマラソン向けの情報発信をしようと決めました。それにはやっぱり自分もフルを走ろうと、
どうせ走るなら、ワクワクするような目標を作りたいと、ならばいつかはサブ3で走ろうと決めたんです。
その願望は、毎日HPを更新していく事に強くなって行ったんですね。篠山を走ると決めたときは12月で申し込み時に
は3時間30分で走れれば、初マラソンなんだしOK!って思って申し込みました。
1月になって、スピード練習を行うとだんだんこりゃ3時間10分くらいで走れそうだなーって、その練習メニューとタイ
ムを客観的に見て、思うようになりました。この頃、本当にサブ3で走るためにはどんな練習をこなしているのか?ってい
う情報を月間ランナーズや、他の方のHPを見て参考にさせてもらいました。それでハードな練習でしたが、それらをこな
していけたことで願望が予期に変わりました。つまり、今度の篠山でもしかしたらサブ3できるんじゃないか?っていう感
覚です。
でもサブ3できるんじゃないかー・・・では達成できなかったでしょう。いや絶対できなかったです。絶対サブ3達成して
やると思ったのは、2週間前に4日間風邪をひいてダウンした直後でした。なんでこんな状況になって思ったのか判りま
せんが、ここまでやったのにこの風邪で全部台無しにしたくなかったんでしょう。だから余計に自分に気合を入れたかっ
たんだと思います。今から思うとね。
そんで、レース前10日前にHPの日記にてサブ3宣言しました。読者数の少ないHPですが、それでも公共の電波に
乗っけて発信する、ていう感じで自分にとっては立派な公言でした。もう後には引けなくこのころからモチベーションは最
高潮に達していました。
よって、自分の場合HPを作って皆さんに喜んでもらおうと、少しだけでもお役に立てば・・・と思って作ったんです。その
HPが実は、自分のモチベーションの源になっていたんです。
それだけではなく、HPに日記を書いていたもんですから、自分の練習予告と結果を毎日書かなければならず、緊張感
の持続にも役立ちました。ここでやめたいと思っても中途半端な結果はかっこ悪くて、って思うとやらざるを得ないんです
ね。
目標達成意欲
これは自分の得意とするところ。何をするにも目標を立てて、達成して能力UPの状況を確認する、っていうことを少しづ
つ目標を上げて実行して行きました。
練習中の目標は達成率は50%位でした。それでもいいと。あまりストイックにならずに、ちゃんと走れなくても落ち込まず
に、兎に角、良いイメージだけが残るように心がけました。
大事なのは本番の粘りです。決してあきらめない心をどこかに持ち続けて走るんです。例え、中間点で1時間30分であ
ってもあきらめない気持ちがどこかにあるんです。今回の篠山でもそうでした。1時間29分47秒で中間点でした。あーこ
りゃだめかーって本当は思ったんです。でもなぜか頑張れるだけ頑張ろうと思ったんです。
そしてあと5kmのところで2時間38分位だったんで、5kmを22分で走ればサブ3だーって思ったんです。このときこの
レースで走っていて初めてサブ3で走れるかもしれないと思えました。それだけ、サブ3を意識できなかったペースでした。
あと22分で走ればいいのかって思うのとあと22分しかないのか、って思うのでは大きな違いです。
結論。目標達成意欲は、楽観的前向き姿勢の上に現れます。できる!って思えることが目標達成意欲に繋がるんです。
真面目に成り過ぎない。マイナスのイメージを持たないことが非常に大事です。
沿道の応援
篠山マラソンは町を上げての大会です。役所の職員は全員がボランティアです。唯一逃れるためには自分が選手となる
ことだそうです。あと沿道には切れ目がない応援者で溢れます。少年野球やサッカーのチームは全員応援に来ています。
はじめはなにげなく一杯応援がいるなーっとしか思わなかったんですが、30km過ぎから一緒に走った人が応援に声を
出して応えてるんです。自分も力をもらいました。力いっぱいガンバレー、ガンバレー、って野球少年が声を出しているん
です。すっごくうれしかったです。そんなに力いっぱい声を出したらのどがつぶれるぞ。ってこっちが心配になるくらいでし
た。
あの応援がなかったら苦しい後半、スピードを上げることはなかったかも知れません。本当に応援の力って重要だなー
って感じました。だから大会を選ぶときは、河川敷などの大会、都会などでの大会よりオラが村での地元意識ありありの大
会がいいです。
そういう意味で篠山マラソン大会は、毎年出たくなる大会です。
別大会で他人を応援
1月に大阪国際女子マラソン大会に応援に行きました。楽しいジョギング教室で講師をしていただいた佐藤先生が毎年
ターゲットにしている大会です。これは応援に行かねばっと有名な長居競技場も見てみたいと思っていったんですね。
有名な招待選手もいるなかでこの大会に出られただけで満足、って誇らしげにUPしている女性もいるし、余裕のベテ
ランランナーもいるし様々です。
んーっで何が良かったかっていうと、最後の40km地点で応援していたんですが、2時間30分から50分位で通り過ぎ
ていく、超エリート選手は別として、3時間前後にこの地点を通り過ぎるランナーの方がよっぽど力を使い果たして帰って
きてるんです。本当にギリギリまで戦って帰ってきた、って感じなんです。
よくそこまで追い込めるなーすっごいなーって感動しました。思わず大声でガンバレーって叫んでいる自分がそこに居
ました。上を向いてフラフラに成っているんです。今にも倒れそうなのにkm4分30秒くらいで走っているんです。大丈夫か
?おれがコーチだったらタオル投げてる。
その後しばらくは、辛くなるとそのフラフラになりながら戻ってきた女性たちの顔を思い出すんです。そうすると、ヨーシ、
負けてられない、俺も頑張るゾって気にさせてくれました。
だから、人がギリギリまで頑張っている姿を見るのも自分のためになったんです。特に女性は真剣に純粋に男より粘り
強いんでより感動させてくれます。男もがんばろうぜ。
一緒に走る
レースでは、なるべく誰かの後ろにくっついて走りました。コバンザメ戦法と名づけましたが実力が無いのは重々知って
いるのでなるべく人の力を借りて引っ張ってもらうようにしました。そうすると、相手のペースに合わせることになり、自分の
リズムを保てないのでキライ、って人もいるんじゃないでしょうか。
たしかに相手がスピードを落としたら落とすし上げたら上げなきゃ成らないのでつらいんですが、自分はあくまで一応の
目安というか目標として付いていったんです。この人についっていけたらサブ3だなって言う人をみつけてそこそこ離され
てもなんとか付いていく、っていうようにしました。最後についた人にはサブ3の壁を見立てて走りましたね。サブ3の関門
が走ってる、ってね。ですから相手がペースUPして離されても4,5分かけてなんとか追いつくってことを繰り返したんです。
ですから相手がスピードを変えてもまた落ちてくることもあるんで、なるべくイーブンペースを保つ目安にも成ったんです。
ここら辺は好き嫌いがあるんで人それぞれでしょう。自分は利用できるものはなんでも利用させてもらうっていう根性が
あるんで彼らの力をもらいました。ありがたかったです。
でもこの人はサブ3いくだろうって見極めるのは難しいです。しかも自分のようなイーブンペースでっとなると結果的には、
最初から自分と同じペースで走る人は居なかったです。で、今回のようにつく人を何人か変えなきゃだめでしょうね。
ま、いつか自分ひとりでもペースが保てれればいいんですが、120%の力を出すにはやっぱり引っ張ってもらうことが楽
でしょうね。
当日の準備
コンディション作り(身体を休ませる)
他の人のHPを見ていると毎月レースに出てるとかもっと凄い人は毎週のようにレースに出てるとかの人もいます。自分も篠山マラソンの一週間後に京都シティーマラソンに出場しましたが、脚や肩、腰、内臓の疲労は抜け切っていないようでした。その1ヵ月後にハーフマラソンに出ましたが、そのときはもっと身体が軽く無理がききました。
自分の感覚からしても、レース本番の10日〜2週間前から激しい練習は、打ち止めした方が良いでしょう。
自分の場合、ちょうど2週間前から風邪をひき4日間全く走りません(走れません)でした。これが、体重を増
やさずして、身体全体の休養になり、微妙な調整、コンディション作りになったと思います。偶然の産物です。
風邪をひかなかったらこんなに思い切った休養はしなかったでしょう。
ただし、いつも2週間前には4日間休んだほうがいいのかー、ってところはそうでないと思います。人それぞ
れですし、同じ人でもバイオリズムが変わりますから同じ調整方法がベストのコンディションを作り出すとは
限りません。
ここで言いたいのは、身体を休ませる時間は必要だということです。その時間が人(体力)によって、時によ
って、対象のレース強度(距離、起伏、目標タイム)によって、1日で十分と言う人と4日掛けるという人と違い
があってかまわないと思います。
交感神経
ここら辺は、自分も詳しいほうではないのでサラッと流します。でも一応、篠山の時も気にしていた一つの
項目だったんで、書き留めておきます。
交感神経とは、
精神興奮や運動に際して、唾液を分泌し、血圧・血糖を高め、皮膚・内臓の血管を収縮させて血液を筋肉・
脳に集めるなど、おおむね全身の活動力を高める働きをする。普通、副交感神経とは拮抗的に作用する。
というものです。ですから寝起きなど脳波がまだ正常になっていないときは身体がまだ寝ているという状態
でこの交感神経の働きがわるく、運動能力は低下するのです。ですので朝起きてすぐに走ろうと思ってもつ
らくて速く走れないですよね。
ですんで、試合の当日はなるべくレーススタート前の5時間前には起きておくこと、試合会場へ行くバスの
中では眠らないこと、を心がけました。
トイレ
これを書くところがおやじなんですが、重要なことです。実力がある人は、それこそレース中にトイレに行っ
てらくらくサブ3してしまう人もいますが自分のように余裕があと20秒しかない場合にはトイレ行ってる場合
じゃないんです。
う○○になるとそれだけでなく腹痛になるので絶対貯めて走るわけに行きません。自分はレースとか激し
い練習の前になると必ず便意をモヨオシテ下さるので助かっていますが、そうでない人は大変でしょう。
ここら辺をちゃんと済ますためには、朝早く起きて出かける前にトイレに行ける余裕を作っておくこと。これ
は先ほどの交感神経を呼び起こすためにも必要です。
折角早起きしたんで会場にも早めに行って、混む前にトイレを済ませましょう。それからスタート30分前には整列させられるのでその前にもう一回小を済ませておくこと。このころから一回に飲む量は100cc位にし
て飲む量を控えること。レース中も気温と相談して、寒ければ(汗をかかなければ)飲む量を控えること。な
どが心構えです。なんか子供にトイレトレーニングしてるみたい。失礼。^^;
朝食メニュー
前日までカーボドーディングをしこたまやっておくと当日の朝食はあまり炭水化物中心にする必要はありま
せん。反って白米やパスタなどは、取りすぎると血糖値が過剰となり、インシュリンを分泌させてしまいます。
インスリンが分泌されると折角貯めた血糖値が下がってしまうので逆効果です。当日は適当に普通の食事
でいいでしょう。
自分は、朝の5時に起きて卵1個とチーズのせ御餅を4つ食べて、作ってもらった納豆おにぎりを3個、き
っかりスタート3時間前にいただきました。この時はまだお茶を飲んでいません。お茶はカフェインローディ
ングのためスタート2時間前に飲みました。
そして、1時間前にクエン酸、ヴァーム、カーボシュッツ、食べる酸素、大豆ペプチド入りスペシャルドリン
ク150ccを飲んで、スタート30分前にトップテンを一本飲みました。たべすぎかなー^^;
準備リスト
当日の朝は早いですし、持っていかなければいけないものを忘れたら一生の不覚!っていうことで一週
間前から当日持っていくものをメモにしておきました。そしてその一週間であれも持っていったほうがいいと
か気が付いたときに付け足せるようにしておきました。そうして作ったのが下のメモです。
1.ワセリン 2.乳ずれ防止バンドエイド 3.心拍計 4.腕時計 5.帽子 6.手袋 7.ランパン 8.Tシャツ3枚
9.タオル 10.ランシャツ 11.長袖Tシャツ 12.靴下2足 13.着替え 14.バスタオル 15.お風呂セット
16.セロテープ 17.安全ピン 18.マジック 19.ビデオカメラ 20.防水スプレー 21.パスタノーゲン 22.シュ
ーズ 23.大き目のビニール袋2枚(首と腕を通すための穴をあけておき、上半身にかぶります。雨用と防寒
用) 24.小型ホッカイロ4枚(手用2、お腹用2)
以上がグッズ。雨が降ったときのことも考慮して多めに持っていくことになります。それから当日の天候に
合わせられるようランシャツから長袖シャツまで用意します。
25.トップテン 26.カーボシュッツ 27.エネルギータブ 28.ファンケル鉄 29.スペシャルドリンク(ボトル6本
旗つき) 30.大豆ペプチド 31.バナナ1本 32.おにぎり4個 32.お茶 33.食べる酸素 34.アリナミンA25
35.ビール3本?^^;
以上が栄養補給や薬関係です。デイバッグとスポーツバッグに詰め込んで結構な荷物となりました。
結局、お風呂には入らず天気も雨にならなかったのでよかったです。あっ!傘を忘れた・・・。